当初は戸建ての家なんて夢のまた夢だと思っていた。
共働きで夫婦合わせて年収700万くらい。
でも、賃貸でいつまでも払い続けるのもキツくない?それにやっぱり戸建てがいいな…
夫婦でそう思ったのはこどもが産まれてすぐのこと。
上下階や隣を気にせず伸び伸びと暮らせる場所がほしい。
それから私たちの家探しが始まった。

まず予算を決める。
いくつかの住宅メーカーに足を運んだり、資料を取り寄せたりして家の値段というものを把握していく。
次は坪数。私たちは北部九州の割と田舎に住んでおり幸い土地代は安いほうだった。
庭がこのくらいあって、家はこのくらいで、そしたら50坪くらいが理想だな。
そしたら予算はこのくらいならローン組んで今の家賃と変わらないくらいでいけそうだ。

ここまでは自分たちの中ではトントンと進んでいる気でいた。
ここからが長がった。家探しあるあるだというが、理想の土地が見つからなかった。
エリアはこどもの保育園を基準にするだけだったのでそんなに難しくないだろうと思ってたら
これが1年くらいかかってしまった。1年以上かかる人たちはザラというけど、
九州の片田舎でもそうなのかと驚いた。たとえ片田舎でも土地探しは心から余裕を持ったほうがいい。

私たちの希望坪数は50坪。でもあるのは30坪くらいか120坪くらい。幅がありすぎる。
何だかここら辺、分譲地になりそうだな〜と目をつけたりしてみたものの、
あっという間にどこかの住宅メーカー専用の分譲地になったり建売になったりするのだ。
建売が嫌なわけではなかったけど、隣と限りなく近い、庭がほぼ無い、駐車が難しい、は避けたかった。そんなわがままを言っていたらあっという間に1年たってしまった。

もう、希望の土地は見つからないのかな。と思ってたところ、懇意にさせてもらっていた不動産屋の社長から電話が入った。クリスマスに。
「建売だけど、予算ギリギリでぴったりの物件が見つかったよ〜。今から見に行きません?」
二つ返事で準備をし、見に行ってみたら本当に希望ぴったりだった。
でもこれ50坪じゃないですよね?予算結構超えません?と尋ねたところ、値下がりしたんです!とのこと。そもそも建売は建設途中に契約を完了し、完成と同時に受け渡しが理想であって、完成しても売れていないものは結構金額が下がるらしい。割と安めの土地に強気な金額の家を建てたけど売れなかったそうだ。そして「クリスマスプレゼントに値下げが一般公開になる前にご連絡差し上げました。一生懸命探してらしたから。」と。本当に素晴らしいクリスマスプレゼントだ。

私たちはすぐに購入を決め、翌年の2月には全ての手続きを済ませ念願の戸建てに入居した。
建売だったので自分たちの希望と違うところも多少あったものの、許容範囲でもあるし、時間をかけてリフォームしたりDIYしたりしようと思った。ウッドデッキやウッドフェンス、花壇ができたのはその年の10月くらいで、そこでやっとベースが出来たといった感じだ。そしてこれからも少しずつ育てていくことを楽しみにしている。

家探しで勉強したのは建売の仕組みを知ることだった。予算外でも売れ残ればチャンスはあること。
そして本当に信頼できる不動産屋さんを探し、一般公開される前の情報をもらえたことも大きかった。懇意にさせていただいてた不動産屋さんの社長は、当時住んでたマンションにポスティングされてたビラがきっかけだった。大手住宅メーカーではなく、地域に根付いた不動産屋さんの印象を受けた。私はそういう会社にお願いしたかった。
そして土地探しをする際、いつもその社長が担当してくれた。夏の暑い時も、冬の寒い時も、何件も一緒に周って私たちに提案をしてくれた。移動途中には戸建てに住んでこういう事をしてみたい、こういう暮らしに憧れる、などの談笑を良くしていた。どんな仕事にも言える事だが、最後は本当に人だと思う。この人から購入したい。と思えるか。家みたいな一生物の場合は特に信頼できる人から購入することが大切だ。

幸せの価値は人それぞれで欲しいと思うものもそれに準じるだろう。高級ブランドが欲しい人もいればそうで無い人もいる。お金はあればあるだけできる幅は増えるけど、そういう人たちばかりでは無いだろう。
憧れだけでなくて自分たちに必要なもの、譲れないものをしっかりと見極め、目標を決めて一生懸命になる事。これが私たち夫婦が家探しを通して学んだ一番のことかもしれない。